長月のつぶやき

関西に行く用事があったのでついでに京都にいる息子のところに
泊まらせてもらって少し遊んだ。

鞍馬山に一人でふらっと登った。
入口の仁王門のところに可愛らしいおばあちゃまがいて、いいズボンね、とか褒
めてくれた。
入山料200円を払いつつ、彼女に時間を聞いた。
携帯というものを持ったことがないし、腕時計も持ち慣れなくて忘れてきたの
だ。9時だった。
上までは歩いて30分ぐらい、というので、ケーブルは止めた。
ゆっくりゆっくりと登った。大きな木がたくさんあって、爽やかな風が吹いてい
て、木漏れ日は暑くない。
追い抜いて行ったのはお姉さんの二人連れと、一人の若い女の子だけ。皆笑顔で
気持ちがいい。
清少納言も一言の九十九折も越えて、本殿金堂に着いた。本殿前に六芒星がある
ときいていた。
直径2mはなかったか?石で敷き詰められている。天からの力がここに降りると
いうパワースポットだ。
ダビデの星を想像していたのだが、真ん中の三角がやけに目立って、そのまわり
に線で大きく二つの三角形が描かれていた。
シンプルな形だからあちこちで発生していてもおかしくない。
ユダヤ人が日本に伝えたという話もある。天狗様は鼻の高いユダヤ人だ、と言っ
たら、そんなことは人に言うなよ、と
息子に注意された。中間を取ってシルクロード経由でユダヤ的なものがここまで
来た、としてもいい。

宝物殿のおじさんに、杖を持っていくといい、と言われ、お借りしたのはとても
役にたった。奥の院から
貴船神社側に降りる道もいい山道だったが、最後、駅までの2kが川沿いではあ
るが車も通るのでちょっときつかった。
トータル3時間歩いた。

夜は大学時代の友人と三条河原町で京料理を味わいつつ、おしゃべりを楽しん
だ。いいもんだ、何十年ぶりのこんな出会いは。

翌日は息子がまだ登ってない、と言うので、二人で比叡山に登ることにした。こ
ちらは蔵馬のつもりでいたら大間違いだった。
あまり気楽に決めたので、登山口を探すのにも右往左往したし、大雨の後のせい
か渓谷沿いの道は荒れていたし、
裏側だったのも後でわかったのだが、上に登り着いても、お寺の影一つなかった
のだ。延暦寺へという
小さな粗末な立札を頼りに廃墟のスキー場を横切り、まだかよ・・・と悲鳴を上
げつつ、つまり山の上が広いのだ、
京都側の眺めのいい場所でお弁当にして、また歩いた。琵琶湖側にちょっと下っ
たあたりが延暦寺群だった。
ここは学校だったのだ。各宗派の創始者たち、ほとんど皆が学んだ場だったのだ。
琵琶湖畔の坂本まで、ケーブルで降りた。
トータル4時間、天気が崩れそうで崩れなくてラッキーだったのであり、私のよ
うな年寄りが軽装で気楽に登ってはいけない、
と、遠い昔のワンゲルでの教えを思い出していた。
千日行とかいう話を聞いていたので、ここいらの山の気配を知りたかったのだ。

帰りに息子が連れて行ってくれた店は出町柳の駅からまた延々と歩くのだった、
この最後がやはり一番つらかった、が
”おばんざい”は美味しかった。