霜月のつぶやき

我が子の結婚式というのを初めて体験させてもらった。

若い二人の意向で、私のカフェで結婚式を、という話が出た。
神父さんに相談に行ったところ、やはり神様の前で式を挙げて、
家で披露宴というのが自然でしょう、と言われ、まあそうだろうな、と母は思い、
彼等に伝えたところ、いいでしょう、という事で、そうなった。

式場は、息子も兄弟達も、私も卒園した幼稚園の教会だから、
家から5分、なじみの場でもある。

ブライダルのプロが一人もいない結婚式で、友人の花屋さんが花を運んで帰るはずだったのに、
見るに見かねてウエディング衣装の着付けを手伝ってくださった。

近場で手作りで行なう結婚式は何がいいって、身近な友人達が気軽に喜んで祝ってくださる
という事だ。

カメラマンはカフェの常連さんでいつもの様にお世話になった。
教会のお掃除に来てた方々も参列して下さって、共に祝の歌を歌ってくださった。
子供等が幼稚園の時のママトモの顔もにこやかにちらほら。
ちょっと怖いような神父さんが今日は素敵な笑顔だったし、教会委員長が式の司会をして下さったし、
神様の祝福がお御堂いっぱいに満ちていたようだった。

披露宴も何日も前から友人達の助けで準備がされていた。
友人の営む酒屋さんや、お惣菜やさん等のサーヴィスにはびっくりしてしまった。
ウエディングケーキも友人が見事なものを作ってくださった。
30名ほどのパーティーというわけでスタッフは食器の準備も料理の準備も
私が使い物にならないわけだから大変だったろう、しかしいつもよりなんとも美しい料理が
出来上がっていたのだ。
友情をこんなに楽しめるなんて滅多にない!

披露宴で少し飲みすぎてほろ酔い気分の母は、幸せいっぱいだった。
何が幸せかと問えば、子供がここまで一人前に成長してくれた、という事だ。
母として、こんなにうれしいことはない。天国のパパもきっと喜んでいるだろう。
家族が一人増えるということも、意外なペルソナが懐に飛び込んでくるかのような感じで、
嬉しくなくて何であろう。

普段はばらばらに生活している家族のメンバーが一堂に会する、という事のメリットは
本当に大きい。チャンスはあるようでない、これはある暖かさの流れる場なのだ。