水無月のつぶやき

枇杷の実が色づいてきた。子供の頃から家にある木で、昔から大きかったような気もするが、今や台所、風呂場の屋根の上あたりに
枝を大きく広げ、地面からはもう手が届かない。はしごをかけたり、二階の窓から屋根に行って実や葉っぱを採ったりしている。
枇杷酒、枇杷エキス、シロップ煮、枇杷の葉茶等を作る。種もかじるといい。枇杷の木一本あれば医者要らず、といわれるくらい、
お釈迦様の時代からの薬木である。

鴉に採られる前に採らなくては、と今年は焦っていた。たくさん実がつくので、今までは鴉に食べられようが誰に食べられようが
気にはしていなかったのだが、昨年は初めての体験というくらい様子が違っていた。
ある朝、鴉の集団がどっと押し寄せてきて、食べ始め、三日間食べ続け、きれいに食べつくしてしまったのだ。
彼等は皮をむき種をはずして丁寧に食べるので、歩いている音とか種が転がったりの音とかが屋根の上でぽとぽと、こつこつ、ころころと
一日中していた。見に行くのはやばいかな、と感じていて、じっと音だけ聞いていてはっと気づいたら静かになっていたのは四日目。
こちら人間側はお前様たちの分としていつもいくらかは木に残しておいてやるのに、ナンダ、何だ、全く礼儀も何も無いのか、と呆れてしまうほど
さっぱりと一個も残っていなかった。

だから今年は何か浅ましい気もするが、焦っていた。ネットをかけるには大きすぎて高すぎて無理だし、どうしよう、と悩んでいたところ、
もう食べれるよ、とまだ少しすっぱみの残った実を気功の卓ちゃんが採ってくれる事になった。来週ではなくなってしまうかもしれないし、
タイミングだ。二百個ぐらい?ちょっと小ぶりだけど洗濯籠一杯に採れた。ちょうど私の誕生日でもあったので、友人達におすそ分けも
出来た。さあこれから漬けるのだ。今年は何の焼酎にしようかなあ、泡盛でもいいかなあ・・・確保出来たのでほっとしている。