葉月のつぶやき

この「大いなる沈黙へ」という映画が2005年に出来ていて、なぜ日本は今頃なんだ、と思ったけど見終わって、やはりそうなんだ、日本へまで浸透するには時間がかかるのか・・・?

そういえば、ビートルズがインドで東洋の神秘を学んだらしく、多くの若者がそれに続いているらしい・・・
西欧人が禅に興味を持ち始めたらしい・・
・飛行場の一角に瞑想室が出来始めたらしい・・・等々
物質文明の真っ只中で、ちらほら聞こえてきてたなあ、と思い出している。

カトリックの神父達の中で、日本人、外国人を問わず
禅の瞑想の形式をを取り入れている人たちがいることは三十年ぐらい前から知っていた。
その一人とは親しくしていた。

宗教以外の世界でも、精神世界への関心は高まって来ていた時期だった。

聖書学者の佐藤研さんがこの映画のプログラムに背景として次のように書いておられるのを読んで、
ああ、そういう時代に私も生きてきたんだ、と納得した。

「70年代後半から90年代にかけて、西欧では物質文明と知的文化への根源的な絶望があった。
それゆえゆえ、人々はその超克を草の根的に求めた。己の救いを実体験で確認したかったのである。
その典型的な現れが在家レベルでの座禅の伝播であり、神秘主義伝統への一般的関心の広がりであ
り、また他方では心理学やカウンセリングへの評価の急速な高まりであった。大まかに言えば、
ヨーロッパ人たちが秘かにしかし広範囲に、うちなる沈黙と対話、そして静寂の修練の中に光を見出そうとしていた。
その運動が開始して半世紀になろうとしている今、この運動はいわば”安定成長”の時期に入っている。」
(私としてはもう少しほかに付け加えたいところだけれど、この解説のインパクトは大きかった)

フランスのグルノーブルの近くのアルプスにある、
グランド・シャトルーズ修道院の内部に、ドイツ人の監督一人で入り、彼も修道士と同じ生活をしながら、修道士たちの生活を撮った、その映画である。
撮影の許可が下りるまで16年、
ナレーションなし、音楽なし、という条件。
修道士たちも日曜日の昼食の後だけ話すことが出来るらしく、あとは沈黙の世界。

その沈黙の世界に2時間50分浸っていたのだが、ひどく懐かしい思いがし、ひどく自然だと感じたのは何なんだろう。

もう一度見に行こうかなあ・・・

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