ばおはい
『ばおはい』2010.03.16第34回みなさんの作品
第34回2010年3月16日の作品をご披露いたします。
まだ寒い日が在るとはいえ春がきました。
なんとなく心弾むのでは?
内からはじけるように言葉が飛び出してきます。
一月に一度の楽しみとなった句の表現をご覧ください。
- 桃古
- 菜の花に東京の日は薄れゆく
- 鶯や老樹臥せる(こやせる)大社
- 鶯に後を託すと銀杏死す
- 春の海ガラスの箱のめぐりおり
- だまされてかっぱ着たるや春嵐
- 熊
- 青萩茶碗女主人の春茶房
- 客家(はっか)の楼扉(と)ごとに春の光かな
- 朧夜や時に人語を指人形
- 春の日や木彫りの猫のまどろみつ
- 春ショールマザーテレサ偉人伝
- さくら
- 手を合わせ笑う母子(おやこ)の相鉄線
- 三月は母の生誕月なるか
- くちお
- 寒き廊左足でこぐ車椅子
- しょうこ
- 弥生来るひとつ年取る我が身かな
- よもぎ
- あさり採り浅瀬の潮やさらさらと
- 紙びなや幼いころの宝物
- 有希
- 不機嫌な猫の欠伸や涅槃西
- 春一番心に秘めし決意あり
- 風船と自由と空と日曜日
- 拾われて無心に眠る子猫哉
- 忘れたい人ありて行く春の旅
- 夢追い人
- 木瓜(ボケ)一輪我が家の庭のアクセント
- 香雪蘭(フリージア)庭一面が夢心地
- 溢るる春空に響きし鳶(トビ)の声
- 啄木鳥(キツツキ)が巣作り始む観音寺
- 車窓より見下ろす先にしだれ梅
- 伯母逝きて老母(母)と語らう春の宵
- 春の雨まるで亡き伯母偲ぶよう
- 陽を浴びて噴水のよう雪柳
- 老いるとは点になるやと悟る春
- 年度末友の移動に嘆息す
- メール無し孤独噛みしむ春の朝
- 七回忌終えて安堵の春さ中
- 笑う人泣く人あるや春四月
- 朝霞霧笛響きて暖感ず
- 春嵐ご神木さえなぎ倒す
- おけら
- 寒けれど暖かき日あり早春や
- 桜がねつぼみをつけて春近し
- 桜咲く日に会えるよねあなたさま
- 愛しくて桜のつぼみほほよせる
- 今年こそ桜咲かせてみせたいな
- 子リス
- ひなまつりあられを食べるくいしんぼ
- おひなさま一年ねむっておきてくる
- あまざけをのみすぎいけないよっぱらう
- 桃の花まだまださかぬ三月だ
- ざくろ
- 啓蟄や分かれましょうね私たち
- 啓蟄や身一つ機上いずこへぞ
- 啓蟄や新しきこと突き上がる
- 老犬の歩みゆるゆる白木蓮
- 野にひとり花盛りなる白木蓮
- グールドの音深々と春の午後
- モーツァルト青萩茶碗春喜かな
- 巣立つ子やまぶしかりけり春の風
- 花の下写メ撮るベージュのハイヒール
- ライラック
- 朝起きて 深呼吸で知る 春の訪れ
- 晴れの日を 待たずして桜(えだ) 風に落つ
- せめてもと 落ちた桜を 瓶にさす
- 枝先に 熱気のごと 靄かかり
- 沈黙の 幹からひこばえ 春を知る
- 出席者:
- 桃古、熊、さくら、くちお、しょうこ、よもぎ、有希、夢追い人、おけら、子リス、ざくろ、ライラック
ばおはい|第35回
