連歌の前にゆっくりと互の句を鑑賞しました。
- 桃古:
- 梅雨晴れの樹々は光を歌うべし
- つれあいを求めさまよう蛍かな
- 夢追い人:
- 宵祭り叫声遠く木霊する
- 門前でラムネカラカラ将棋打つ
- 梅雨の入り老犬ついに旅立てり
- 櫻泉:
- グルニャングルニャーンニャンコ達の恋の季節
- 紫陽花や月の光で輝きて
- よもぎ:
- 結び目を解いて和になる大銀河
- ざくろ:
- パリ祭やシャンソン歌うゴリラいて
- 写経する人の気満ちて梅雨座敷
二千十八年水無月26日 俳諧の連歌
石榴花ホロホロ落ちる朝餉時 | ざくろ | |
老い鶯の残る一声 | 桃古 | |
縁日に集える人ら酒飲みて | 夢追い人 | |
サティー流れるとある街角 | ざ | |
名月を横切る影は何者か | 桃 | |
すすきの野原に遠吠え響く | 夢 | |
台風にめげず出かける初デート | ざ | |
手紙の中に幸せがある | 桃 | |
目配せしそっと手を取り夢の中 | 夢 | |
母と娘で卒業旅行 | ざ | |
生菓子を並べた店の古風なる | 桃 | |
月冴え渡る北の故郷 | 夢 | |
雪の道ズボッズボッと踏みしめて | ざ | |
くじいた腕の痛み気になり | 桃 | |
古寺で般若心経書き写す | 夢 | |
やっと出てきたふきのとうたち | ざ | |
花守が日陰で眠る庭の隅 | 桃 | |
雲雀の上がるお城の岸辺 | 夢 |
さくらさんへの誕生句:
桃古;梅雨空の晴れ間にひとつ光るもの
甘猫;白衣着るおこじょ夏風ぶっとばす
じょあん;薩摩よりナースのきたる梅雨晴れ
ざくろ;緑濃き桜樹すくと立ちにけり