『ばおはい』第146回(ばおれん)

二千十七年神無月二十四日 俳諧の連歌

天候の変化が激しく季感が混乱します。三十六歌仙、五時間の長丁場。さくらさんの桜節も久しぶりの登場。よもぎさんは狙い通りに居酒屋部門には間に合いました。良き仲間たちです。これぞ座の文学。

四匹の猫は何処へ野分中 じょあん
破れ生垣に咲き残る菊 桃古
去る友を弓張月が見送りて 夢追い人
皿洗いする息子の笑顔 ざくろ
村人の身振り大きな鼓笛隊 甘猫
幣束を手に田の道をゆく じょあん
炎天の正午は木々の影黒し 桃古
結び合う手に情熱こめて 夢追い人
おおマリアすべてを捧ぐ我が心 ざくろ
墓碑銘を読むごま塩頭 甘猫
制服の白がきらめく港町 じょあん
歌に命を賭けた人生 桃古
月冴えて赤ちょうちんの手酌酒 夢追い人
雪はふるふるクリスマス来る ざくろ
病院の窓から見える富士の山 甘猫
立ち食いそばの醤油味濃き じょあん
列車待つ花の盛りに水流れ 桃古
鱒を釣り上げ塩焼きにする 夢追い人
タンポポを集めて編んだ首飾り ざくろ
ブローニューの森秘密のデート 甘猫
小鳥来るワインの桶に誘われて じょあん
今日の話は秋の藪医者 桃古
死してなお紅葉を残す老僧侶 夢追い人
乳をむさぼる幼き命々 ざくろ
中国のめでたいパンダ大人気 甘猫
小春日和に浮かれ出でる人 じょあん
この頃はスクランブルに目を見張り 桃古
部屋に篭もりてゲーム三昧 夢追い人
満月の夜空のもとで千鳥足 さくら
そぞろ寒くて肩を寄せ合う ざくろ
猪を射止めた男腕自慢 甘猫
知恵を刻んだシワの深さに 桃古
漁火の闇を照らしてマーメイド じょあん
ポッカリと泡浮かんで消えて ざくろ
ふるさとは垂れる花の並木道 よもぎ
卒業迎え別れの制服 さくら