『ばおはい』第127回(ばおれん)

二千十六年 如月二十三日   俳諧の連歌

道すがら初鶯や気の和む 夢追い人
草餅売れる駅地下のカフェ 甘猫
春一番手袋一つ飛ばされて ざくろ
川を流れるサッカーボール よもぎ
三日月に牛蒡はみ出すエコバック みゆう
やや寒くなる朝の洗濯 桃古
教会の鐘鳴り響く島の秋 甘猫
石畳には力車の走る 夢追い人
鳶の舞う扇ガ谷にゆりの花 じょあん
惚れた弱みでうつむき加減 ざくろ
夜明け前青年二人手をつなぐ よもぎ
シャッターの開くドラッグストアー みゆう
凍て月が除染土の山照らしてる 桃古
城壁登るくの一の群れ 甘猫
シネマから肩をゆらして外に出る 夢追い人
つち降る町を眼病み猫ゆく じょあん
黒髪の花に埋もれる夢をみて ざくろ
愛しき人に若鮎捧ぐ よもぎ
すずらんの白いしずくよこんにちは みゆう
レール錆びたる廃線の駅
花街に向かう車窓に胸躍る きんべ
時を忘れて逢瀬楽しむ 夢追い人
名前すら思い出せない目覚めあり
五つまたまで許されてよし じょあん
南方の島に雪降るカメハメハ さくら
パールハーバー原子爆弾 ざくろ
上弦の月に女神の語らいて よもぎ
波のドラムにススキのダンス みゆう
衝立に葡萄唐草描きけり
うまき料理に糸目はつけず きんべ
あと五文字クロスワードにカシオペア じょあん
人待ち顔に杯を重ねる
眺めてる古き思い出椿山荘 ざくろ
色とりどりの傘開きけり よもぎ
ひこばえの花わたしの目の高さ みゆう
オタマジャクシの数を数える 桃古