『ばおはい』第125回(ばおれん)

二千十五年 師走二十二日   俳諧の連歌

日当たりの深き茶房や冬至の日 じょあん
凍えた鼻に紅茶の香り ざくろ
港出る船をカモメが追いかけて 甘猫
本のページをめくらずにいる 桃古
ゆで卵ゆりかごの月ゆらゆらと みゆう
紅葉をめでて盃重ね 夢追い人
川沿いの田んぼの稲もかられつつ さくら
肩いからせて路地をゆく猫 じょあん
見送りのべんがら格子雨にぬれ ざくろ
鏡の間には大きなベッド 甘猫
キャンバスに王女のレース輝きて 桃古
美大めざすも今年で五浪 みゆう
うだる夜にプカリと浮かぶ夏の月 夢追い人
競馬に行ってまたまた負けた さくら
ガラス戸の音ガタピシと友の来る。 じょあん
そよ風の中で結跏趺坐する ざくろ
高楼に高吟したる花の宴 甘猫
愛燦燦とパンジー照らす きんべ
親子熊なめとこ山の穴を出ず みゆう
心の闇をはらす神楽に 桃古
スペアリヴ煮込む音する台所 さくら
列をなす子ら笑いはじける 夢追い人
アテンションほんとのことは言わないで ざくろ
蛇の目の中に二人だけいる じょあん
夢想う恋に恋する若き頃 きんべ
ダイヤモンドに目がくらみ 甘猫
台風の後には枝のひっかかり 桃古
メス蜘蛛の胎あかく熟する みゆう
月光に映し出されし鬼女の顔 夢追い人
インフルエンザにかかって三日 さくら
夜泣きそば並んで食らうホームレス じょあん
マザーテレサが聖人になる ざくろ
鼓笛隊金管楽器ぴかぴかと 甘猫
つくしの芽出て、あたたかき日々 きんべ
画用紙に色鉛筆の花盛り みゆう
日はおつるとも畑うつなり 桃古